袋入りの人工鉱物繊維は、袋入耳付製品と呼ばれています。
この耳を柱や間柱にタッカでとめ付けることが、一般的な防湿施工となっています。しかし、断熱材に付いているポリエチレンシートでは、非常にジョイント部が多く防湿層が不連続となり、施工ミスが起きやすくなります。パーフェクトバリアは、そのままで施工し、内部側から防湿ポリエチレンシートを、ジョイント部分を少なくし不連続状態にならないように張り付けます。またパーフェクトバリアの弾力性により防湿ポリエチレンフィルムを壁体内部からしっかりと押さえつける為、室内からの湿気の浸入を防ぎ壁内部での結露を防止します。
水蒸気の流れを断ち切る為に施工するのです。通常の生活では、室内での水蒸気が発生し一日で約10㎏にもなります。冬に暖房している頃の室外は乾燥状態にあり水蒸気は、わずかしか含まれません。その結果、室内で発生した水蒸気が室外に流れようとし、これが壁の中に入ると冷やされて水になり壁体内結露を起こします。防湿シートを室内側に設けることが必要となります。外壁通気工法により外部に湿気が逃げる構造であれば、防湿シートを設けなくても結露しない場合もあります。
一般的に使われている人工鉱物繊維は繊維が細く、手にささったりしてチクチクした感じがします。また、吸い込むと喉がいがらっぽくなり、体にも決して良くありません。その点パーフェクトバリアは、ポリエステル素材で繊維の断面が鋭利なこともありませんので、触ってもチクチクするようなことは有りませんし、繊維どうしが熱により自己融着しており、余分な粉塵も飛散しにくい断熱材です。取り扱いやすく大工さんにも大変好評です。
腐朽菌や微生物が木材の繊維であるセルロースを栄養源として食べ、分解するからです。この腐朽菌の活動が活発になるのは、相対湿度80%以上で、木材の平衡含水率が20%以上の状態にあるときです。また、腐朽菌だけでなく。カビやダニなども適度な湿気で繁殖します。パーフェクトバリアは、湿気をほとんど吸わない為、外壁通気層で放湿してやれば、壁内は常に乾燥状態を維持します。その状態を保持することで、腐朽菌におかされにくい環境をつくっています。またパーフェクトバリア自体が、ウールの様に腐敗することもありません。
通気層は、冬期間の断熱壁体の除湿機構として、壁体に溜まる湿気を排出する重要な役割を持っています。また、夏期には躯体を冷却する効果もあります。通気層のない壁体(屋根)は夏の直射日光で70℃もの高温になることもあり、冷房効果を半減させます。通気層のある壁体はこの熱をつねに屋外に排出しますから、涼しい室内環境が得られます。
断熱施工で重要な事は、住宅の外周部を連続して隙間無く施工することです。パーフェクトバリアはチクチクしたり、肺に吸引して発ガンを危惧したりすることが無い為、丁寧な施工が可能です。壁にロールタイプを充填する場合のポイントは、上枠にカーテンを下げるイメージでしっかりタッカでとめ、片面硬化した面を内側にとって、皮をつまんでタッカでとめてください。
ブローイング工法とは、パーフェクトバリアを粒状にした素材を専用の吹き込み機械を使って施工する断熱工法です。主に天井断熱で使われる工法で、隙間ができにくいなど施工精度が高く、300ミリ厚などの施工も簡単に対応可能です。北海道などでは一般的に行なわれています。壁には、ネット(ワリフ)を張り、粒状のパーフェクトバリアを吹き込む充填工法もあります。天井で13kg/m³、壁で20kg/m³吹き込みます。パーフェクトバリアクリーンブローは、安全性は勿論ですが、低密度の施工でも断熱性能が高く、吹き込み作業も短時間で効率的に行なえます。
パーフェクトバリアの切断加工にはどのカッターが適していますか?
ポリエステル繊維は、非常に強靭な繊維ですのでカットは少々苦労します。ロールタイプの切断は、長さは手でもカットできますが、幅方向の切断は、オルファ社のロータリーカッターをお奨めします。ボードタイプは、オルファ社の超鋭角刃特選黒刃がよく切れます。
パーフェクトバリアは、室内に保管してください。湿気を吸うことはありませんが、雨水等で濡れてしまった場合は、よく乾燥を確かめて施工してください。乾けば元通りに復元します。
外断熱工法とは、RC造において断熱材を躯体の外部に施工する工法ですが、以下のメリットがあります。これはRC造における構造躯体が熱を伝えやすく、水蒸気を通しにくいコンクリートの性質によるものです。
1) 躯体全体を断熱材で覆うので熱橋が発生しにくい。
2) コンクリートの躯体を蓄熱体として利用でき、室内の温度を安定した状態に保つ。
3) コンクリート躯体が外部環境に影響されにくいので、劣化防止になる。
4) 室内側の結露の発生防止と、カビ・ダニの発生防止が期待できる。
木造の場合は、外張り断熱工法と呼ばれ、木材の特徴からコンクリート造と同じメリットは期待できません。当然コストは、外張り断熱工法は高くなりますので、パーフェクトバリアは、充填工法でのご使用を推奨しています。
床に断熱材を施工する場合は、床下空間は外気側となります。湿気がこもりやすい場所ですので、確実な通気をとる必要があります。通気量が多い基礎パッキン工法を採用し、床下換気設備を使用することをお奨めします。又、基礎の内側に断熱材を施工して床下通気を行なわず、床下空間を室内空間として利用する工法もあります。
いくら断熱性能が高い素材でも、価格が高いと普及は難しいと思います。断熱材の断熱物性は、一般的に熱伝導率で表されますが、一定の断熱性能を実現するためのコストは、厚みを加味した熱抵抗値で比較するのが正しいのです。
設計価格を熱抵抗値で割り比較すると以下のようになります。
同じ断熱性能を得る為の、費用比較となります。当然、低いほうがコストパフォーマンスの高いことになります。
パーフェクトバリアは、グラスウールと比較すると23%程度高いですが、他の断熱材と比較するとかなりコストパフォーマンスに優れているといえます。
確かに住宅用断熱材として一般的に使われているグラスウールやロックウールと比べると、実勢価格は、まだ少々高いことは事実です。しかしその安全性やリサイクル可能な点等、決して割高とは言えません。今後、より良い住環境、地球環境を守るという観点から、積極的に拡販を図り、コストダウンを推進してまいります。
ロックウール75mm 設計価格 約835円/m2 実勢価格500円
パーフェクトバリア70mm 設計価格 913円/m2 実勢価格730円
(40坪の家の総額で約7~10万円のコストアップ。)